株式会社 大場計器製作所登録番号:0060

オオバの手はかり・テンションゲージなど製品

 「今月のピックアップ企業」は、「創業50年オオバの手はかり・テンションゲージ」で有名な株式会社大場計器製作所の取締役社長、大場光(あきら)さんと取締役副社長、井門恵子(社長ご令嬢)さんにお話を伺った。 

 現社長の光さんが33歳のとき同社を立ち上げ、83歳になる現在も設計・開発に携わり続けている。若いころは、夢に設計図が出てくるため、枕元にメモを置いて寝ていたというアイディアマンである。創業当時は、商品片手に関西の商社まで飛込みで営業に行き、早朝から社長に会えるまで会社の外で待ち続けたこともあるとのこと。その熱意と製品の良さが口コミで伝わり、関西から徐々にマーケットが拡大し、今や日本全国、海外からも代理店を通じて注文があるまでに至った。

 社長の人とモノに対する信念・姿勢は、簡単には真似ができないものがある。第一に、いい人といいモノは長くお付き合いしければならないとの思いである。同社は、定年制ではなく自己申告制であり、82歳になるまで勤務した社員もいた。また、自社製品は何十年も使えるように設計がしてあり、壊れた際の修理メンテナンスも万全である。使い捨て社会の中、社長の人とモノを大切にする姿勢は尊敬に値する。第二に、いいモノの価格は変わってはいけないとの思いである。平成2年から19年間全製品の価格を上げていない。素材・材料の価格が変わっても、自社製品を改良し提供し続けている。社長の信念・姿勢が製品に反映しているからこそ、今でも愛用されているのであろう。 

 製品の精度・汎用性にも驚かされる。社長は詳しくは語らないが、製品精度には絶大な自信を持っている。なにしろ「他の業者の製品を使って調べた報告書は審査に通らなかったが、大場の製品を使ったら合格した」という評判が聞こえてきたことがあるという。製品精度に対する信頼性の高さを示すエピソードだ。 大場社長(右)と井門副社長(左)                                                     汎用性については多種多様すぎて、すべてを紹介することはできないため一部を紹介する。一昔前で言えば、屋台の焼き芋や野菜などの食料計量から、病院で新生児(赤ちゃん)の体重計測にも使用された。また、東京オリンピック、エベレスト登山隊にも製品が使用された実績があるとのこと。一般的な重さの計測に使用されることが多かったが、現在は計測範囲が多様化、大場の製品はその汎用性の高さを買われ、豆腐や金平糖など食品の硬さ、エレベーターなどのドアの閉まる重さ、アクセルやブレーキの踏む重さ、パソコンや電卓のキーを押す強さ、紙・毛髪・繊維の強度計測など研究開発機関等にも使われ、それぞれの業界の評価を得ている。

 大場計器製作所は、大田ブランドの掲げる「Only Ota Quality」を実践している企業の1社であることは間違いない。今後、益々の活躍が期待される企業である。