株式会社 並木金型登録番号:0002

今回のピックアップ企業は『元気なモノ作り中小企業300社』(経済産業省 中小企業庁)の初回認定企業で、プラスチック金型の設計・製作を行っている並木金型をご紹介する。

同社の代表取締役会長 並木 正夫さんに話を伺った。


同社は並木会長が大田区で創業し、同地で一貫してプラスチックの金型製作を行ってきた。その間、水道関連やハードディスク、自動車関連、携帯電話など、高い精度が必要となる金型を製造してきた。
並木会長は大田区で育ち、小さな時から地元の工場を『遊び場』として、ものづくりに慣れ親しんできた。そういった背景もあり、親類が経営していた金型工場に入社することになる。そして製作技術を習得後、プラスチック金型の設計・製作を行う同社を設立した。


同社の強みはプラスチックの金型製作なら特殊樹脂でも、ほとんどが対応可能なところだ。また、大手の研究所と長年に及ぶ開発・試作の経験で培った、金型図面の作成、材料提案、VA提案などを得意とする。過去には「同じ強度を保ったまま、プラスチック中のガラス素材を減らす提案を行った」(並木会長)こともあり、金型設計を通してより良い材料を提案し、しかもコスト削減につなげたことが何度もあるとのことだ。

1000_picup_04.JPG

加えて、並木会長は「オンリーワンの創意工夫」が同社の特徴だと明かす。研究所などとの開発経験から、樹脂や素材に関する情報を蓄積しており「過去に例がないものの開発」にいくつも携わってきた。その時の完成品のことを見据えて材質、強度、加工方法を考えた金型設計を行なってきた経験が今に生きている。成形まで行える同社ならではの強みが、オンリーワンを創り出しているのだ。


こうした技術力は公的機関からも高い評価を得ており、並木会長は日本貿易振興機構(JETRO)の海外調査員として、タイや中国の現地企業の金型技術の評価を行うために派遣された経験を持つ。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)にも大きな期待を寄せている。「以前、日本から金型を輸出しようとしたが、関税が高く断念したことがある。TPPが批准されれば、関税が下がって海外市場へ販路が開けるようになる」(同)と考えている。


大田ブランドに関しては事務所にのぼりを掲げているほか、ロゴのステッカーを制作し、展示会に出品する商品に張り付けてPRしている。これも「大田区のものづくり企業が団結すればできない仕事はない」(同)との強い思いがあるからだとのこと。


「大田ブランドが掲げる『こだわりの仕事』は、まさに当社のものづくりの精神そのもの」(同)。今後、ますますの活躍が期待される大田区を代表する1社である。