株式会社 西尾硝子鏡工業所登録番号:0124

おおた工業フェアでの表彰式の様子

 「今月のピックアップ企業」は、本年度(平成20年度)大田区「優工場」認定及び総合部門賞の受賞と、大田区中小企業「新製品・新技術コンクール」奨励賞の受賞と異なるカテゴリーの表彰制度をダブル受賞された、株式会社西尾硝子鏡工業所の代表取締役、西尾智之さんにお話を伺った。

 同社は1932年に創業、現社長の智之さんが3代目と業歴も長く、現在は商業空間(百貨店・駅ビル・高級宝飾店・ホテル・レストランetc)の内装向けの板ガラスや鏡の加工及び施工を主たる業務としている。

 同社を語る上で欠かせないキーワードは、「ヒト=宝(人財)」である。
「経営者が事業計画を考える上で、経営理念や哲学、思想、戦略etcに重きが置かれると思いますが、弊社では"人財"ありきで"人財"を根底に、事業計画を考えています。」と言う西尾社長。

 「モノづくりはヒトづくりである」という思想を掲げ、モノづくりに関して「デジタルとアナログの融合」を合言葉に、基本はヒトの感性や仕事に取り組む姿勢を重視しているという同社。社長曰く、「ヒト=宝(人財)」であり、人財を根底に同社の事業計画は成立っているとのことであるが、どのような背景のもと、このような思想を持つに至ったのであろうか。

 2000年6月に代取に就任した西尾社長、良くも悪くも家族的企業であったという自社の体質から脱却するため、多数の経営者セミナーや勉強会等に参加され、自社の経営理念や事業展開・計画の立案を模索していたところ、人事関係のコンサルタントが主催するセミナーに参加した際に、人財育成と"人財"の大切さに気付かれたという。
それから数年、思考錯誤され独自の経営理念と人財育成法を構築され現在に至っている。

 同社では、日々のOJTからなる技術継承は当然ながら、社員教育の一環として同業者や類似業種の工場見学会への参加、各種経営研修セミナーへの参加、各種展示会への派遣等、人財育成には余念が無い。
 また、社員を研修に参加させるだけでなく、研修後に社長自ら、社員1人1人へのフォローも欠かさないようである。
 このフォローが社員との壁を取り除き、社長とのコミュニケーションを生み、その結果、自社の目標や課題に対しての共通認識や一体感が得られ、これが同社の発展を促進しているのである。
 モノづくり企業にとって"情報の発信"、"企業PR"が今後の重要戦略として、本年度「優工場」、「新製品・新技術コンクール」に取り組まれた同社であるが、どちらの表彰制度も厳しい審査があり、また、社員の協力が不可欠でもある。
 全社員、一体感と共通認識を持ち、日々の仕事に取り組んでいる同社だからこそ、成し遂げられたダブル受賞なのであろう。
西尾 智之社長 
 現状、米国発の金融危機の影響で日本経済も厳しい情勢が続いており、同社も少なからず影響を受けてはいるが、人財育成の手は決して緩めない。
「好況時よりも若干仕事量は減っていますが、やるべきことは多々あり忙しいですよ。この不況時だからこそ、社員1人1人に今やるべきことや責務を自覚してもらい、成長してもらいたいと思っています。」と言う西尾社長の目は、今後の展開を見据えているようだ。

 「新製品・新技術コンクール」で奨励賞を受賞した「セミDXミラー」を活用して、太陽光・太陽熱発電や農業等の新市場・新分野への参入の他、「セミDXミラー」の改良も試みようとしている同社。
 「モノづくりはヒトづくりである」という思想のもと、今後、益々の活躍が期待される企業である。