睦化工 株式会社登録番号:0082

優工場と「おもてなしの心」

「今月のピックアップ企業」は、矢口でプラスチック射出成形品の製造を営んでいる、睦化工株式会社の代表取締役社長、古川亮一さんにお話を伺った。

 睦化工株式会社は北糀谷にて現社長の父が昭和40年に創業をし、半世紀近く営業をしている。若さとバイタリティあふれる古川さんは平成13年に社長に就任した。会社名の由来は「むつまじい」「親しい」「仲が良い」の意味である「睦」の字に因んで、「社員がみな仲良く、分け隔てなく、まあるく、明るく、家族のように」との願いを込めて命名している。会社名のごとく、社長と同じように従業員はいたるところで明るく元気にきびきびと動き回っている。

 プラスチック加工の工場といえば、独特のにおいに原材料や金型が散らばっているのが通常である。しかし、きれいに整理整頓された工場内はごみ一つ落ちていない。なぜならば、医療品や食品、化粧品キャップを代表とした口に触れるプラスチック製品の製造を主体としているため、衛生性と品質管理能力の高さは随一。クラス50000のクリーンルームに高機能な検査機を導入しており、0.1mmの異物まで自動除去できる設備を2008年に3台も導入した。

 「間違って子供がなめても衛生状態は抜群、安全ですよ」この品質管理の高さは一朝一夕にできるものではない。「お客様が本当に必要とするサービスは何か、現状を見つめ、最適な製品をご提供することが大切」と常々話されている古川さん。「その人が欲しいものをタイムリーに知らせて差し上げることが我々の務め」お客様の変化を敏感に感じることをモットーに日々研究と努力を続けてきた。

 品質管理とは別にもう一つ大きなポリシーがある。「もうひと手間が生む、感動」である。「お客様に感動をご提供する」を全社員の行動理念に捉えているが、満足を超えた感動を与えないと他企業と同質化し、競争に勝ち残れないと考えている。「感動のレベルはリッツカールトンの『クレド』を参考にしている。おもてなしの心が大切。その気持ちがないと同じことをやっている人に負けてしまうでしょう。顧客満足は当たり前」という古川さん。「顧客満足を顧客感動に変えるために何をしなければならないかを考えて行動をしないとね」睦化工は感動挑戦企業とも言えるだろう。0082_pickup_02.jpg

 現在、新しい取り組みとして大田区の企業とプラスチックの可能性を広げる、生活者向け商品のコラボレーションを行っている。三信精機(登録番号:0035)との取り組みである「羽田クオリオ」石鹸ケースの製造、芸術性のあるステッキ製造、写真にもある並木金型(登録番号:0002)との取り組みである「ワインボトルサポート」の製造など、積極的に「感動」を創りだしている。

<ワインボトルサポートと古川社長>→

 2010年2月に六郷工科高校の職業教育に協力した企業として東京都教育委員会から表彰された。企業と学校が協力して人材育成を行う職業教育「デュアルシステム」に協力を惜しまず取り組んでおり、次世代のモノづくりの担い手育成に貢献している。「作業の手伝いではダメ。参画している意識を持って仕事に取り組むことが必要」という。工場見学の受け入れにも積極的である。「どんどん来てください。受け入れることで自分も会社も成長できます」

 従業員とすれ違うたびに明るく笑顔であいさつをされる。その明るさと前向きな様々な取り組みで「顧客が感動する」商品づくりに邁進している。今後、益々の活躍が期待される企業である