シナノ産業 株式会社登録番号:0080

切削サンプルとシナちゃんストラップ

 今月のピックアップ企業は、第1回大田ブランドPRコンテストに優勝したシナノ産業株式会社の代表取締役 柳沢久仁夫さんにお話を伺った。同社は、平成20年度大田区「優工場」にも認定されている。
 同社はプラスチックの切削加工を専門とし平成2年創業。代表取締役の柳沢さんは、もともと大田区のプラスチック関連業界で営業の仕事をしていが、モノづくりに魅力を感じ転身した。「営業で工場の現場へ行く機会も多かったのですが、自身で機械や車・バイクをいじったりすることも好きでした。だんだん自分で何かモノを作ってみたいという思いが強くなり、やってみないと分からないと考え創業を決意しました。」という柳沢さん。


  「5坪の事務所に彫刻機1台でスタートしましたが、モノづくりについてはまったくの未経験。しかも借りた事務所の契約は3年で、更新はしないという条件でした。子どもも小さかったため、妻には迷惑をかけないよう独学で勉強しながら加工をし、営業・経理もすべて一人で行っていました。」と創業当時を振り返る。
 当初は同業者から仕事を回してもらっていた柳沢さんだったが、「常にどうやったら精度を上げていけるかを考えています。」との言葉から分かるように着実に腕を上げ、平成5年には鵜の木に15坪の工場を借りた。                                                                        またマシニングセンタを導入し、仕上がりの精度を高め、納期を短縮することにも努めた。そしてこの鵜の木時代、熊谷さんという新たな人材を得て、さらに技術力が高まっていくことになる。かつて同社に車の販売営業として来ていた小川さんも今や工場長となり欠かすことのできない戦力となっている。 「とにかく出会いに恵まれました。また、いろいろと大田区という地域ネットワークには助けられ感謝しているんですよ。少しでも地域に貢献し恩返しできればと思っています。」という柳沢さん、誠実な人柄がいい出会いを呼び込んでいるのかもしれない。
 

0080_pickup_02 平成13年に鵜の木から36坪の下丸子工場に移転、平成19年には本社工場を購入し、下丸子とともに2カ所での操業になった。「技術、品質、安心の三つの要素を大事にしてきたから、ここまでこられたのだろうと思います」。"成型品にするほど数量がない""寸法、形状変更がよくある"といったユーザーからの要望にもきちんと対応できる『技術』、製作時、出荷時に製品チェック、検査を行う『品質管理』、そして納期を守るという『安心』。柳沢さんには、その三つを守り続けてきた自信がある。「今後の展開として、もっと精度をあげるため、設備投資をしていきたい。」と柳沢さんのモノづくりへの飽くなき探究心は続いている。

 「当社のような小さい企業はPRについても大切で、あらゆる方法を考えています。」と柳沢さんのアイディアはモノづくりの技術だけに留まらない。プラスチックの切削技術を分かりやすくモノで何か表現できないかと当社キャラクター「シナちゃん」のストラップを発案した。取材にも取り上げられ引き合いもあり、展示会出展時に配布し好評を得ているとのこと。
 また、「名刺やカレンダー・封筒・ホームページなど、お客様の目につくところには大田ブランドマークをつけ、展示会ではポスターを掲示し大田区であることをPRしています。」と大田ブランドPRコンテスト優勝のコメントをいただいた。
 
 「大田ブランドは知名度があるため、当社もPRできればと加入しましたが、ブランド交流会で知り合った企業と新たなネットワークもできました。今後も積極的にイベントには参加していきたいです。」と笑顔で語ってくれた。

 シナノ産業株式会社は、大田ブランドの掲げる「Only Ota Quality」を実践している企業の1社であることは間違いない。今後、益々の活躍が期待される企業である。